つぶやき
2021年9月17日
居宅あおば
みんなで減災
7~8月にかけての長雨は各地に甚大な被害を及ぼしました。加えてコロナ感染拡大による不安な日々が続きます。大雨による土石流被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。
浜松市北区にあります居宅介護支援事業所あおば 杉本です。
この時期になると、私達はご利用者様から七夕豪雨の時のお話しを伺う機会が増えます。また熱海市の土石流被害を受け、自然災害の脅威を思い知らされます。
災害弱者の逃げ遅れによる犠牲者が相次ぐ中、今年の災害対策基本法の改正で個別避難計画の作成が市町村の努力義務となりました。
まず初めに利用者様の体験談を少し紹介したいと思います。
七夕豪雨とは1974年7月7日、台風の影響で梅雨前線が刺激され、記録的大豪雨となり県内各地で浸水被害をもたらしました。
<写真👆は増水により陥落した橋>
都田地区にお住まいのA様:都田川が増水し、橋が通れなくなり孤立。明け方に轟音と共に裏山の土砂が崩れ落ち、家の勝手口まで迫り、雨どいが破損した。家族みんなで片付けた。
後日、裏山の持ち主が修繕してくださった。今でも雨が降ると懐中電灯と長靴を枕元に置いて寝る。
杉本:雨の時期になると繰り返しお話してくださる体験ですが、恨み事を言う事無く、その土地に住み続ける人の覚悟を教えて下さっています。
静岡市にお住いのB様:座敷の畳を踏んだ途端、水が噴水のように上がってきて驚いた。屋根の上にタンスや冷蔵庫などがあり、家が水にのみ込まれ辺りはまるで海のようだった。屋根の上に避難して、近隣の方と「良かった。」「困りました。」とお互いに声をかけあったんだよ。自衛隊ヘリコプターなどが出動し、救助にあたってくれたり、近隣住民で炊き出しをしたりしたんだよ。
山下:自然の力の前では、人間はなにもできない。無力な存在なのではないかと感じます。災害は忘れたころにやってくると言います。備えの大切さを教えてくださいました。
避難勧告が出たら必ず非難しましょう。日頃から誰とどこに避難するのか家族間での話し合いや備えが必要です。
皆様は避難指示が出た時にどこに避難するのかご存じですか?ケアマネージャーが利用者様に問いかけるとほとんどの方が知らないか、正しい避難場所を知らないのが現状です。避難場所、避難経路、避難を支援する支援者等の避難計画作りが各地で始まっています。災害時にケアマネージャーとしてどうゆう行動をすべきかを考えました。
①個別避難計画の作成。
②ハザードマップ作製。(災害に応じた危険個所の把握)
③警戒レベル3(高齢者避難)の時点で各利用者様、ご家族様に安否確認。
④安否確認が出来ない方への対応としてご家族様との連絡の上、警察、消防への通報。
浜松市では災害時や非常時に無事を知らせる目印として黄色いタオルなどをイエローフラッグとして使われます。
自治会員全世帯に配布され、いつでも出せるように玄関付近に備え、いざという時に見えるところに示します。
①~④の他、要援護者の方々が、住居周辺の皆様と繋がっていけるようケアマネージャーは地域住民、自治会、民生委員との関りや働きかけも大切です。
今回の災害で命を守るための防災活動の強化の必要性を教訓とし、被災されて亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。
居宅介護支援事業所あおば 介護支援専門員一同